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2007年10月19日 (金)

松茸山

○山林・松林 (早朝)

   朝もやの中、庄田忠生(63)が松林に

   入ってくる。

   松林を見つめる忠生。

忠生「(にやりと笑う)…あるな…」

   地面から少しだけ顔を出しているキノ

   コ、松茸である。

   松茸を取り始める忠生。

   ×     ×     ×

   石に腰かけタバコを吸いながら一服し

   ている忠生。

   腰に下げた籠にはいっぱいの松茸。

忠生さて、帰るか。昼飯は松茸づくしだな…」

   タバコの吸殻を携帯灰皿に捨てて、立

   ち上がる忠生。

   忠生が振り返ると、黒いコート姿の杉田

   直樹(30)が立っている。

直樹「(周りを見回しながら)ここが松茸林なんだな?」

   不意に現れた直樹に驚く忠生。

忠生「直樹!、どうやってここに!?」

直樹なに、後をつけさせてもらっただけだよ。なるほど、叔父さんが山を売りたがらないわけだ。どうだい、もう一億上乗せするよ。四億でこの山を売ってくれないか?」

忠生「(直樹につかみかかりながら)昨日も言ったろう。この山だけは絶対売らんと!。さっさと帰れ!。この場所は絶対人には言うなよ?。言ったらお前を殺すぞ!」

   直樹の腕を取り、一緒に帰ろうとする忠生。

直樹「誰にも言うなということは、ここは誰も知らないんだな?」

忠生「ああ、先祖代々庄田家に伝わる場所だからな。さあ、わかったら行くぞ」

直樹「…ということは、今日ここに来たことも誰も知らないんだな?」

忠生「ああ、そういうことになるな。だからどうした?」

直樹「そうか…」

   腕を引っ張る忠生を振りほどき、忠生の前

   に立ちふさがる直樹。

   忠生、直樹の言動に不穏なものを感じてた

   じろぐ。

   直樹、ナイフを取り出し、忠生に襲い掛かる。

   忠生の腹にナイフが突き刺さる。

忠生「な…おき…、おまえ…」

   忠生、崩れ落ちる。

直樹「(忠生に)…大丈夫、この山は俺が有効利用してやるよ。心配しないで逝きな…」

   直樹、忠生の死体を松茸林のほうに引

   きずっていく。

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