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2007年12月10日 (月)

タイムマシーン ( アイドル愚考録 )

最近、自分史を編むための手引き書がよく売れているらしい。

高度成長期の東京を舞台にした映画「三丁目の夕日」も大ヒットし、その続編も好評なようで、どうも今の世の中、ノスタルジーがちょっとした流行りのようである。

そして私の見るところ、その波はグラビア界にも及んでいる。

ビーチバレーの選手として活躍する傍ら、グラビアアイドルとしてもかなりの人気を獲得している浅尾美和こそがその現われである。

彼女の支持者には50代の中年層が多く含まれている。ふだんグラビアに目を向けないような人まで、彼女の写真集をこっそり購入していくそうである。

彼らをひきつける浅尾美和の魅力とは何か。

彼女の魅力はスポーツ選手らしくがっしりとした身体つきと、健康的な日焼けにある。

彼女はビーチバレーという競技の性格上、日焼けからは逃れられない。そのため彼女の肌は気持ちいいぐらいに真っ黒だ。

現在のグラビアの主流派は真っ白な肌の持ち主ばかりなので、その肌の焼け具合は特に際立って見える。明らかに今の時流からは外れた肌色である。

しかし、かつてはそれを健康的だとして礼賛した時代があったのだ。

オイルショックで世界が揺れ、王貞治の756号が飛び出した70年代である。

そして、この時代に青春時代を過ごした多くの男性を虜としたのが、元祖グラビアアイドルことアグネス・ラムであった。

浅尾美和のグラビアにはそのアグネス・ラムを彷彿とさせるものがある。

発達した腰まわり。大きな太もも。そして何より日焼けした肌が、アグネス・ラムのイメージに被るのだ。

浅尾美和のファンに中年層が多いのは、彼女にアグネス・ラムのイメージを重ねることで、青春時代の記憶を甦らせることができるからに他ならない。

浅尾美和は彼らにとって一種のタイムマシーンであったのだ。

ところで残念なことがひとつある。

そのタイムマシーンに乗ることができるのは彼らだけなのだ。

当時、まだ幼くてアグネス・ラムの記憶などまるでない私には、それに乗ることが許されないのである。彼らを見送ることしかできないのだ。

しかし私は夢想する。

私の元にタイムマシーンがやってくるその日のことを。

その時、私は一体どんなグラビアアイドルを重ねて自らの黄金時代を幻視するのだろう。

そんなことを考えながら、寒くて長い冬の一夜を過ごすのもなかなか乙なものではないだろうか。

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