グラビア関ヶ原 ( アイドル愚考録 )
今回のコラムはかなり悩まされた。
青年漫画雑誌の中で、いつも安定して良質のグラビアを提供し続けているヤングジャンプ(YJ)とヤングサンデー(YS)が、先週は揃って大当たりを出したからである。
( ヤングアニマルとヤングチャンピオンは新人の発掘には優れた嗅覚を見せるが、グラビアの質という面では二誌の後塵を拝しているように思われる )
YJの安田美沙子のグラビアは、彼女の脚にテーマを絞り、フェティシズムに溢れたグラビアを展開してくれた。すらりとした細い脚はその形状が美しく、肉付きの薄さを補って余りある眼福を与えてくれる。
また、演出にも様々なバリエーションを加え、パーツにこだわった際に起こりがちなマンネリ化を防いでいる。最後まで鑑賞者を飽きさせまいとする、スタッフの姿勢がすばらしい。
( 例えば秋山莉奈のグラビアなどは、その臀部へのこだわりが仇になり、バックショットの連続でこちらが飽きてしまうケースが見受けられる。素材がいいだけに、撮影スタッフには気を配っていただきたいものである )
一方、YS陣営は川村ゆきえのグラビアである。幼い顔つきに似合わぬ、大振りのバストを強調した肉感的なグラビアで、青年漫画誌の王道を往く、これまた堂々とした出来栄えである。
意外にもYS初登場の川村ゆきえは、そのプレッシャーが功を奏したのか、ここ最近では一番と思われるグラビアを見せてくれた。
( 考えてみると、彼女は事務所移籍後すぐのグラビアでも良質のグラビアを披露している。彼女は初物に強いタイプなのかもしれない )
それにしても、今週の両誌の何と好対照を成していることか。
フェチのYJが陰ならば、肉体美を押し出したYSは陽である。
YJが静ならば、YSは動である。
単なる偶然なのだろうが、ここまで綺麗に嵌まると何かの意思が動いているとしか思えない。
私がどちらかを選ぶことで、今後の流れが決まってしまうのではないか?
そんな恐れすら抱いてしまう。
まるでこの選択が、天下の趨勢を決めた関ヶ原の戦いにも比すべき重大ごとのように思えてきて、パソコンのまえでキーを打つ手が震えてしまった。
どちらが東軍で、どちらが西軍なのか。
関ヶ原の戦いに於いて、なかなか決断を下せずに家康を激怒させた小早川秀秋の心境だ。
このまま一方に軍配を上げることなく、両者の健闘を讃えて終わることも考えたが、それでは天下獲りの野望に燃えるも志半ばで倒れた、他の武将( アイドル )たちが報われない。
所詮アイドルの世界は弱肉強食。弱者は強者の糧となる非情の世界なのだ。
私はここに宣言する。
先週のグラビアを制したのは、ヤングサンデーの川村ゆきえであると。
戦いは終わった。両者一歩も譲らぬ、実力伯仲の正しく総力戦であった。
勝負を分けたのはただ一つ。
私が脚よりも胸が好きだったからに他ならない。
紙一重の差ではあるが、それでも勝利は勝利である。勝利者を心から讃えたい。
しかし、戦場をひっそりと去った敗者にも拍手を贈りたい。彼女がいたからこそ、今回の名勝負が生まれたのだから。それを忘れてはいけない。
今、私は心地よい疲労感のなかにある。心はとても穏やかで、少しの揺らぎもない。
しかし、この幸福で平穏な時間もすぐに終わる。
新たな戦いはもう始まっているのだ。
新しい勝者と新しい敗者がまた生まれるのだ。
だれが泣き、だれが笑うのか。
アイドルたちの戦いは永遠に終わらない。
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