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2009年9月22日 (火)

電話番

○ オフィス

   社員たちによる高木への拍手。

   花束を手にした高木(60)。

   高木から一番遠い社員が小声で話す。

社員A「定年か」

社員B「最後は電話番くらいしかやることな

 かったな」


   高木、感極まって涙ぐむ。


○ 自宅・玄関

   卓上の電話が鳴る。

   玄関ドアが開き、ゴルフクラブを手に入

   ってきた高木が受話器を取る。

高木「もしもし。ああ、妻ですかーー」

   横から出てきた手が受話器を奪い取る。

   妻、マイク部を抑えて、

妻「勝手に出ないでよ。どうせあたしにしか

 掛かってこないんだから。(受話器を当て笑

 顔で明るい声で)どうも、おまたせ。ごめ

 んなさいね、主人が家にいるもんだから」

高木「(力ない声で)出るのがクセになってる

 のかな。はははっ」


   高木、悄然として外へ出て行く。

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