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2009年10月13日 (火)

駅の音

○ 廃線の駅

   広がる田園風景。

   息を切らして走ってくる千紗(17)。

   古びた小さな木造駅舎。

   ロープで塞がれている改札。

   肩で息をしながら周囲を見回す。

   人気はない。

   踵を返そうとして気づく。

   ロープに下げられた「立ち入り禁止」の

   板が風もないのに揺れている。

   ホームに駅長の帽子を見つける。

   駆け寄って帽子を拾い上げる。

千紗「(気づいて)おじいちゃん!」

   ホーム下、レールに耳を当てている寝巻

   き姿の祖父。

祖父「聞こえんなぁ」

   千紗、悲しい目をした後、努めて明るく、

千紗「耳が遠くなったんだよ」

祖父「それだ!」


   笑い出す祖父に釣られて千紗も笑う。

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