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2010年2月24日 (水)

映画レビュー 『 狼の死刑宣告 』

『 狼の死刑宣告 』(米国公開2007年 日本公開2009年)
  監督 ジェームズ・ワン
  脚本 イーアン・マッケンジー・ジェファーズ
  出演 ケヴィン・ベーコン 他



 新橋文化劇場で見た 『 狼の死刑宣告 』 の感想です。

 あらすじは以下のような感じです。

 主人公ニックは投資会社の副社長で、妻と息子2人と幸せに暮らしている。

 ある日、たまたま立ち寄ったガソリンスタンドで長男のブレンダンがギャングに殺されてしまう。

 それもニックの目の前で。

 犯人はすぐ捕まるが、検事によると刑は数年程度の懲役刑にしかならないとのこと。

 終身刑を望んでいたニックはそれに納得できず、わざと犯人が釈放になるような証言をし、自らの手で息子の復讐を遂げようとするが……。

 『 バタフライエフェクト3 』 の感想にも同じことを書きましたが、映画というのはテレビドラマよりも観客が集中して見ているので、提示する情報量をテレビより少なめにしないと、わかりやすくなりすぎてつまらなくなってしまいます。

 といって少なすぎても観客を置き去りにしてしまうので、ちょっと考えないとわからない程度の空白を作りつつシーンをつないでいくのが良い映画の条件です。

 その点においてはこの映画は大変優れた作品であるといえます。

 次のシーンに移った瞬間、観客が「これは何だ?」と疑問を持ち、少し考えて「ああ、こういうことか」とひざを打つ。

 手を変え品を変え、これを繰り返すことで観客は自分の身の回りのことを忘れ、スクリーンに没頭することができます。

 脚本、演出、編集それぞれが良い仕事をしたということです。

 対して役者はどうかというと、やはり主演のケヴィン・ベーコンに尽きます。

 ケヴィン・ベーコン演じるニックは息子の復讐のために独り、ギャングに立ち向かうわけですが、彼は警官でも軍人でもなく、サラリーマンです。

 当然、銃の扱いは素人。

 肉体的にも特別強いわけではないので、ショットガンをぶっ放した後によろけたりします。

 これがまたいい。

 まるで子供の運動会で足が付いていかずに徒競走で転んでいるお父さんみたい。

 思わずがんばれと応援したくなります。

 しかも、自らの命を顧みず復讐に血道を上げているニックの職業が、「投資コンサルタント = 顧客が投資を行う際のリスク管理が主な業務」であるわけですから、二重に面白い。

 そういう普段スーツ姿で仕事をしている普通のお父さんが、復讐のために恐ろしいギャングたちを皆殺しにするわけです。

 ストーリーはいたって単純なわかりやすいもので、アクションは実に爽快!

 映像も 『 ソウ 』 のジェームズ・ワン演出だけあって素晴らしい出来です。

 2009年公開のアクション映画としては 『 チョコレートファイター 』 と双璧をなす傑作であるといえます。

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